時のしっぽ
2022-05-18T02:50:39+09:00
hatibee8
これを読んでも何の役にも立たない。人生のたそがれ時を、あれこれブツブツ。
Excite Blog
日本の月、天津の月
http://hatibee8.exblog.jp/32340838/
2021-10-16T01:36:00+09:00
2022-05-18T02:50:39+09:00
2021-10-16T01:36:33+09:00
hatibee8
時のしっぽ
十日月なのだそう
柿の種を少し太らせたような食いしん坊の私は、お菓子の柿の種を連想 (^^
秋は月がことさら美しい。どれほどの人が月を見上げているのだろう。何千、何万の人が同じ時刻に同じ月を見ているのかもしれない。そう思うと、なんだかたのしい。
2005年の3月から7月の初めまでの4か月間、私は天津にいた。あのときも月を眺めていた。日本でも出ているかな、と。けれど、天津の月は、いつもぼんやりしていた。空気がよくないからだった。
学生宿舎の4階、毎朝、川向こうの高速道路の車の急ブレーキの音で目が覚めていた。交通事情は、乱七八糟(ルアンチーバーザオ)だった。つまり、無茶苦茶。タクシーに乗れば、上海雑技団のような腕前の運転手。アクロバット的に車の間をすり抜けていて、じつに怖かった。私には、工場や発電所よりも、車の排気ガスが街の空気を汚していると思えてならなかった。実際そうだったと思う。
その天津の月。ぶよぶよと滲んだような月。それを見てテレサ・テンの「月亮代表我的心」を口ずさんでいたのだった。どんな月でも、月は郷愁を誘う。
いまはどうなのだろう。電気自動車が増えても、空気がよくなったという話は聞かない。コロナのパンデミックが起こる寸前の二年ほど前に、旅行で訪れた西安の空気もよくなかった。MP3の数値が気になる中国の都市。郊外、田舎では、風力発電など、日本の比ではない規模で進んでいるのを目の当たりにしたが。
(スケボーをやっていた少年たちが、「すげえグラデーション」と言っていた)
天津での四か月間は、私にとって再生の時であり、第二の青春だった。
チクチクしたベッドの敷き毛布、黄色い水道水、ほこりっぽい街、けれど、よく勉強する中国の学生さんたち。公園や河辺で、お姫様だっこしている恋人たち、ものごいの人、屋台や自由市場(青空市場)のたのしさ・・・あれらは、いまはどうなっているだろう。北京オリンピックを境に変わったと聞いてはいるが。
コサギ
日本は、確かに衛生的で暮らしやすい国だと思う。けれど、井の中の蛙のような日本人が多すぎるようにも思う。
若い人たちには、短期間でもいいから一度は海外生活をすることを奨めたい。
朝の影
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1000丁目の夕陽
http://hatibee8.exblog.jp/32339720/
2021-10-15T01:29:00+09:00
2021-10-15T01:38:35+09:00
2021-10-15T01:29:27+09:00
hatibee8
時のしっぽ
カメラを持って、ひょいと海岸に出る。
陽の沈む位置が随分と南側になった。この日、この時の夕陽夕焼けを見て、いつも心が平らかになる。
日本中でどれだけの人が夕陽、夕焼けを眺めているのだろう。「三丁目の夕陽」と言う映画があったが、4丁目にも5丁目にも夕陽はある。ここで見ているものは、100丁目か、1000丁目か。
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「僕は、こんなふうに詩を読んできた」(伊藤芳博著)という本の感想とお礼を書いていた。あたたかい視線の詩の紹介と評論。実に人の詩を読むのが好きな人の本。
不思議なものだ。誰かの詩を、別の誰かの心を通して、心揺さぶられる。前に読んだ詩も、また別の発見があったりする。また、知らない詩や詩集も、評論によって感動したり心揺さぶられたりする。こうやって人々の心に残っていくのだろうか。
私が夫を亡くして間もないころに出した詩集もあたたかく紹介されていて、作者の私は、すぐに当時の心境に戻ってしまう。だから自分の詩集は読み返さないのである。あれを出して、心を封印しようとしたのだった。実際は無理だったけれど。
詩とは何なのか。短歌や俳句とは異なった短詩型文学。小説ともちがう。私のような日曜画家的書き手は・・・と書きかけて、思った。詩は、絵のようなものだ、と。
見て感じてもらえればいいのである。絵にも具象、抽象、油絵、水彩、いろいろあるように、詩もいろんなジャンルがある。そして鑑賞する側にも好みがある。
好かれる好かれないにかかわらず、一つのフレーズや、一つの具象・抽象的なものが誰かの心に響くともなく響く。響きは消えていくものだ。でも、どこかで誰かの胸で共鳴したものが微かにでも残っていくことがあればいい。そんなものなのだろうと、私は一人納得する。
だから、しばらくは気ままに書いていきましょうか。ヘタクソではあるけれど。
空が美しい。
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医者のはしご
http://hatibee8.exblog.jp/32338653/
2021-10-13T23:41:00+09:00
2021-10-13T23:49:12+09:00
2021-10-13T23:41:45+09:00
hatibee8
健康
日曜日の朝。
ご夫妻かな?
いいなぁ。
私も一人で気ままでいいけれど。
今日は、朝8時過ぎに内科医に。
肝臓の浮腫がすこしあるので、年一回エコーで診てもらっている。
ついでに、すい臓そのほか、少し診てくれる。
結果は、昨年と変わらず。
やれやれ。
浮腫は小さい。けれど消えることはないそうだから見張っているというわけ。
何の実?
午後は4時から始まる、整形外科に。
肩が痛くて、ヒアルロン酸の注射をしてもらっている。
きょうで二回目。
整体師さんに肩を少しもんでもらい、運動を教ええもらった。
血行をよくしなさい、ということ。
センダンの実。
もうじき鳥たちのごちそうとなる。
しかし、まあ。車がないと不便。
車なら20分で行くところ、電車とバスを乗り継いでいかなければならない。
帰りはすでに暗くなっていて、久しぶりに通勤時間帯の電車に乗った。
でも、こういう生活を選んだのだ。
家で誰が待っている身でもなし、これでいいのである。
夕食は、昨日作り過ぎたものがあるし、冷蔵庫の中は食べ物であふれているし、
何もつくらなくていい。
それに、
バスを待ったり、プラットホームでベンチに座ったり、そういう時間もいいものだ。
********************
デザインを変更したら、画像が元通りに入るようになった。
イイネボタンはつかない。
ソーシャルツール表示をオンにしたのに、なぜか。
ここは、はなれ屋だから別にいいけれど。
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しばらくこちらで
http://hatibee8.exblog.jp/32337310/
2021-10-12T19:39:00+09:00
2021-10-13T11:56:03+09:00
2021-10-12T19:39:39+09:00
hatibee8
時のしっぽ
橋の欄干にこんなものがあったような?
わたしも、と、首を出している。
堤防に残った何かの足あと。何年前のものだろう。どれほどの雨が降り、陽が降り注ぎ、どれほどの風が吹いていったのか。
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びにーる袋
http://hatibee8.exblog.jp/31619126/
2020-08-25T23:40:00+09:00
2021-10-13T11:04:28+09:00
2020-08-30T14:00:11+09:00
hatibee8
創作
びにーる袋
街を歩いていたら
すすっ すすっ と
胸に
さみしさが流れ込んできて
胸が びにーる袋の風船みたいになって
はっとする間もなく
ふくらんで
はちきれそうに ぱんぱんになった
いっそ
はちきれてしまえ
でなかったら
凧になって飛んで行ってしまえ
呪うように唱えながら
しかし
街の空は
絵の具のままの水色で
白い雲がちぎれて浮かび
まっすぐな太陽の光が射していて
そこを歩く人は
みな
びにーる袋の影だけになっているのだった
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見知らぬ街
http://hatibee8.exblog.jp/31568683/
2020-08-08T20:54:00+09:00
2021-10-13T11:05:26+09:00
2020-08-08T20:54:12+09:00
hatibee8
創作
見知らぬ街
見知らぬ街に来て
見知らぬ人になって暮している
見知らぬ街はさっぱりと心地よく
周りの色に似せようとして
しかし 似るはずもなく
水底のような街を歩いている
声を発すれば
道の先に吸い込まれていく
どこかに届くことなどあるのだろうか
夕方
鳥が帰っていくのを見た
黒く小さな点となって飛んでいったあの鳥
あれはかつての わたし
今日も 今月も 今年も
花が咲いては散り
潮が満ちて引いて
電車が
上り下りとおびただしく通っていく
ひとびとに連なって
駅で切符を買う
ここから
どこへ
「環」 167号 A子
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思い出
http://hatibee8.exblog.jp/31566567/
2020-08-07T21:51:00+09:00
2021-10-13T11:16:13+09:00
2020-08-07T21:51:06+09:00
hatibee8
創作
思い出
霧のようなものが
立ちはじめて
すこしずつ濃くなり
思い出のなかのあなたが
乳白色の向こうから現れる
その手のひら あたたかく
いつも
ぼやけた影絵のように
浮かびあがり
空間にひろがり
わずかな物語を再現して
じきに霧とともに消えてしまう
けれど
ああ そんなときがあったね と
思えるいまを おだやかに受けとめて
この一歩を あるいている
手のひらのぬくもりが
背中を押していると信じて
こんにちは
あなた
(環 165号 A子)
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深くなる海
http://hatibee8.exblog.jp/31401874/
2020-06-27T17:03:00+09:00
2021-10-13T11:06:48+09:00
2020-06-27T17:03:05+09:00
hatibee8
時のしっぽ
もう遠い昔と言えそうに若かったころに買った寺山修司の本。
それを読み返している。
主に「愛さないの・愛せないの」
昔と今では、受け止め方が随分違っている。・・・と思う。
以前どう感じたかなど、忘れてしまっているからだ。
少女趣味を漂わせ、フラストレーション満杯で、何かを求め、それが何であるかわからず、手探りで闇を歩いているような感覚の、あの若かりしころの自分。
だから寺山修司のこの詩集がぴったりだったのか。
わからない。
めくってみると、海、涙、さみしい、かなしい、幸福、愛という言葉が多く出てくる。幸福、愛を追い求め、さみしくかなしく、涙する・・・と今の私は皮肉ってしまう。
でも、心の根底は、いまも若かりしころも、そう変わってはいない。
場数を踏んだぶんだけ、対処がうまくなったのだろう。
そして、振出しに戻ったのかもしれない。
長い時を経て、また一人である。涙はいま、外に流れず、胸の奥に向かって流れる。そして胸の奥の海が、ずんずんと深くなっていく。
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永遠に続くものなどは、
http://hatibee8.exblog.jp/31325374/
2020-06-16T12:34:00+09:00
2021-10-13T11:07:43+09:00
2020-06-16T12:34:06+09:00
hatibee8
映画
録画しておいた映画「マディソン郡の橋」。
封切のころ見たのに、なぜかまた見る気になって録画した。
屋根のある橋を撮りに来た写真家と、家族の留守中の農家の主婦の四日間の恋。
主演は、メリル・ストリープとクリント・イースドウッド。
四日間の熱情を胸に秘めたまま、二人はその後の生涯を閉じる。
母の日記に詳細が記されていて、死後、息子と娘がそれを知るというストーリー。
以前見たときは、どう感じたのだろうか。記憶はうすいが、けっこう同調していたような気がする。
いま、見返してみて思うのは、四日間だからよかった、である。
妄想する私は、あの主婦が家族を捨てて、写真家と暮らすようになったら、と考える。
きっと、新しい日常は、じきに新しくなくなり、気持ちは褪めていく。だんだんに愛が情に変化していく。
そして、元の家族と暮らした日常とそう変わらないことを感じるに違いない。
なんてね。ロマンがない感想。
あの主婦は、四日間を過ごした情熱を糧に「つまらない」日常が乗り越えられた。
だから恋があったことは、よかった。
何も知らずにいた夫も、子供たちも、知らなかったからよかった。
私なら、日記など残さずにあの世に、その思い出を持っていく。
そういうものじゃないか、世の中って。
この世には、人に語られず消えていく物語がいっぱいあるに違いない。
この映画からずいぶん時が経ったが、メリル・ストリープって、いま幾つなんだろ。
クリント・イースドウッドは、この映画出演時でも、かなりの年齢を感じ(少しがっかり)たが、メリル・ストリープの年齢は不詳という印象。
ほかに見るといいような映画もたくさんあるのに、なぜにこのような恋愛映画を、しかもストーリーを知っているのに見てしまったのか。
ずっと若かりしころ、昔の自分の恋を思い出したのかもしれない。
おバカなころの自分をふっと思い出し、映画のような切なく美しい物語ではない、あっけない幕切れを思った。嫌気がさし、何も言わずスーッと、初めから何もなかったかのように離れたのだったが。
見方によれば喜劇のような物語も、ないよりあった方がよかったのかもしれない。
そう思える年代になった。
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渚で、地球が
http://hatibee8.exblog.jp/31238614/
2020-05-24T15:50:00+09:00
2020-08-30T13:44:00+09:00
2020-05-24T15:50:31+09:00
hatibee8
創作
渚で
地球がひとつ
波に弄ばれている
行って戻って
しかし陸に打ちあがることはない
波の力そのままに身をゆだねて
行って戻って
繰り返す
いつか
このまま
さらわれてしまうのだろうか
それとも
また
何ごともなかったかのように
地軸を取り戻すのだろうか
それとも
そのような軸など
はじめからなかったのか・・・
(A子)
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際(キワ)
http://hatibee8.exblog.jp/30810547/
2020-03-09T13:51:00+09:00
2020-03-09T13:51:22+09:00
2020-03-09T13:51:22+09:00
hatibee8
創作
際(キワ)
知らぬ間にというのはウソ とっくに知っていたはず じわじわと水が沁み込むように来ていたこと 沁み出ていることも
――水際で食い止めるなど何もできはしない
着陸するひこうき飛び立つひこうきここにキワなどありはしない
知らない言葉を話す人に係官が目盛りのちがう定規を当てている やわらかなアナウンスが響く空港人の群れがあちらの通路に吸い込まれまた別の群れがこちらの通路から吐き出されてくる
国内でも国外でもない空間で水筒の中の水が揺れているような音がしているじきに割れてこぼれるだろう
ラインを引くなど引いても無駄だとみんな知っていたはず
ほら! 感じるだろ、見えない何かが空気と同じようにあそこを渡ってくるのを
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第二幕
http://hatibee8.exblog.jp/30801086/
2020-03-07T17:22:00+09:00
2021-01-13T14:42:44+09:00
2020-03-07T17:22:49+09:00
hatibee8
創作
いつものように夜が明けて、太陽が昇った。
波の音が繰り返す海岸。
いつも小さな子供たちが遊んでいる海岸通りの公園。
近くで母親が見守り、走り回る。
光景が残像のように透ける。
いつもと変らない風景。
風、光。
しかし、
何かがちがう。
まったくちがっている。
そう。
人がいない。
数年前からこの星に未知のウィルスが蔓延しはじめた。
大丈夫だ、いつか収束すると言い合っているうちに、
少しずつ、あるいは多数、人が死んでいったのだ。
人間の叡知、
科学、AI、けっきょく及ばなかった。
初めは、死者は老人に多かったが、ウィルスの変異によって若者も簡単に死ぬようになった。
男も女も、金持ちも善人も悪人も、ウィルスは選ばなかった。
そして、
誰もいない。
鳥がとんでゆく。
人以外の動物は生き残ったのだ。
ウィルスは人間がいなくなると同時に消えていった。
ここは、
人間がすっかりいなくなった星。
やがて、
楽園に戻ってゆく。
うつくしい星、
地球の
第二幕よ。
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静かにねじれる
http://hatibee8.exblog.jp/30790337/
2020-03-05T14:27:00+09:00
2020-03-05T15:25:15+09:00
2020-03-05T14:27:28+09:00
hatibee8
時のしっぽ
世界から人がいなくなったのではないかと思うくらい気配がない。
海を走ってきた風が吹き抜けてゆく。その風音がするのみ。
このあたりは大通りから外れた海辺の住宅街。もともと人も車も少ないのだが、得体の知れないコロナウィルスのせいか、このマンションの箱のような住まいに、ひとり取り残された感さえある。
(写真は、別の日に撮ったもの)
ブログ、やめたほうがいい。
思う。
しょっちゅう、何度も思う。
けれど、やめないのだ。
やめられないのだ。
まずしい私の心を広げて見せて、どうするのか。
心がねじれている日。
この星を蹴飛ばして,遠くにやってしまいたい。
そして、ご破算でねがいましては、と
初めからやり直せたら、どんなにいいだろう。
北西の風、14メートルの春はじめ。
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たま子に会いに
http://hatibee8.exblog.jp/30684535/
2020-01-23T13:19:00+09:00
2020-01-23T13:20:50+09:00
2020-01-23T13:19:37+09:00
hatibee8
時のしっぽ
ここの「顔」が猫のたま子なので、会いに来た。たま子はとっくにいない。二代目、たま美もいなくなった。
私は、はぐれ鳥ながらも、なんとか飛んでいる。
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季節は廻る・・・人は戻れない
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2013-09-23T16:03:00+09:00
2013-09-23T16:05:00+09:00
2013-09-23T16:03:26+09:00
hatibee8
時のしっぽ
お彼岸です。
季節は廻っています。
思うところあって、このブログをしばらくお休みします。しばらく・・・? たぶん戻らないと。
すでに60代半ば。
この先、
ぼちぼちと人生の仕舞い支度などしながら、穏やかに暮らしたいと願っています。
とりあえず、明日から一週間ほど旅行に出かけます。
ガタガタと錆びついた機体で、それでも私なりの take off 。
訪問してくださった方、有難うございました。
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