代理出産、孫を産む?

NHKのドラマ「マドンナ・ヴェルデ」の最終回を録画で見た。

なぁんだ。どうってことないハッピーエンド的結末。母が、子供を産めなくなった娘の子供を代理出産するというセンセーショナルなテーマなのに、無難に終わったという感じがした。(孫を自分が産むって、それだけ聞いてもややこしい話)

私・・・、30歳前後のころ、不妊治療に通っていたことがある。あのころ、世界初の試験管ベビーが誕生し話題になっていた。その後、代理出産も可能になった。医学の進歩はめざましいものがある。しかし、私にとってはそこまでして母になれと世間から強迫されているようで、とてもつらいことだった。

原作はどうか知らないけれど、このドラマの中で言っていたこと。「重要なのは育てることです」。そう、子供を育てているうちに母性と言うものも育つのだと思う。ほんとうに子供がほしかったら、遺伝子的な自分の子にこだわらず育てればいいのだ。私も若いころ、よく人に言われた。

その言葉の割にドラマは「育てる」ことを今後に託した。看護婦が言っていた「神の領域」についても、そう深く語られていない。

原作を読めばいいのかもしれないが、子供を授かることがなかった私には、読むという行為までしたくない。それほど子供をふつうに授かった人には解らない鬱屈したものがある。ながいことかかって、ほんとうに、産める年代でなくなって、夫も亡くなって、それからやっと心がざわつくことなく語れるようになった、この話題。

折りしも、「八日目の蝉」の再放送をやっている。これは他人の子供をさらって育てるという内容。これも身勝手な話。でもこちらの方が、心理的な描写はすぐれていると思う。

人には、やってはいけないと知りながら、やってしまう愚かなところがあって、そこが人間らしいところでもある。それが小説やドラマの材料になる。

けれど、小説は小説。ドラマはドラマ。別の人の身体を借りてまで遺伝子的自分の子供にこだわるのは行き過ぎだと私は思っている。体外受精や代理出産をとおして子供を求めることは、お金があり、余裕のある人しかできないことでもあるし、できるからと言って実行するのは人間の傲慢ではないだろうか。NKHドラマも、そういう面では問題提起したのかもしれない。
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by hatibee8 | 2011-06-02 02:09 | 時のしっぽ